ヒルサイドテラスは30年に渡り　その時代時代の表現により、街並としてのファサードや、変化のあるパブリックスペースにより、代官山のシンボルとして街のアイデンティティを形成する役割を担ってきた。
しかし、今後予想される高層化の時代にあっては、高層化でのあるべき姿の提示が求められるのではないか。

そこで高層化のスタディーとしてのインスタレーション(=「ベジタブルタワー」)を提案する。
そのタワーは今までのヒルサイドテラスでのパブリックスペースの水平面の回遊性を垂直方向に立体化し、季節の花や、旬の野菜の収穫を楽しむ事ができるデッキや、菜園などを点在させる。また最上部の住戸では、下層部にある菜園を取込んだ「現代版樹上生活」を新しい都市生活スタイルの1つとして提案する。
ここを訪れた人々はいろんな事を体験し、発見し、癒され、ヒルサイドテラスを含めた代官山全体の今後の展開と、次々に創り出される新しい風景に夢を膨らませる事ができるのではないだろうか。