今回の計画地周辺に限らず、小規模開発により、周辺環境や方角、隣地との関係をおよそ無視した既製のプランをあてはめ、少しだけ個性のある外観をした、建売り/売建住宅が街をうめつくしていく事は、各地で共通の問題となっている。
そのような住宅地において各住戸のプライバシーは確保し、自己完結的でありながらも、街全体として緩やかな連続感を生む様な、各住戸を横断していくストライプ状の床仕上による「まちなみ」を提案する。

このストライプは各住戸内においては、変化のある生活を生み出す装置としての役割を果たす。住まい手は、自然や他の家族との関係がもっとも気持ちよく感じられる場を自らつくり出し、家を変化させ住みこなしていく。

またその事で、住む人の気配や個性が自然とまちに溢れでる様になり、本当の意味での個性的な「まちなみ」が構成されていく事になる。